開発・技術戦略リーダー養成コース 講師インタビュー |(株)日本能率協会コンサルティング 細矢 泰弘氏 その1

(株)日本能率協会コンサルティング 技術戦略センター
シニア・コンサルタント
細矢 泰弘

開発・技術戦略リーダー養成コースに参加者される人達の変化とは?

森宮
本日は、日本能率協会コンサルティング技術戦略センターコンサルタントの細矢泰弘さんにお話を伺います。よろしくお願い致します。
細矢さんは開発・技術戦略リーダー養成コースに関わられて、大体何年ぐらいになりますか?

細矢
15年ぐらいですかね。2002年ぐらいだから。最初の立ち上げからですから。

森宮
では15年近くになるのですね。研修に参加される人達を見ていて、変化といいますか外部環境も含めて何か感じるはありますか?

細矢
参加者のレベルは上がりましたよね。
単なる開発専門だけではダメなので、事業までわかるプロセス能力を企業が要求しているということだと思います。事業の立ち上げに関わる人達が増えてきています。それから、外部からヘッドハンティングで来る方、例えばある機器メーカーでは、ヨーロッパで博士号を取得して製薬業界で精通しているような人をヘッドハンティングして、その企業での新分野として製薬の事業を立ちあげるというような、そのような方が参加しています。
これまで博士号を持っている人はいなかったと思います。

森宮
そのような方々は明らかに他の人たちと違いますか?

細矢
レベルが高いですよね。日本の教育で育った人達と比べると、視野やスケールが見広くて大きいと思います。
日本人が悪いわけじゃないけど、視野の広い人が求められている時代が来ているといえるかと思います。

開発リーダーに求められる3つの要素とは?

森宮
そのような人が増えてきたということは、企業が新卒一括採用で社内で育成していくというような、人材育成に限界を感じているとも受け取れますが。

細矢
大手の企業では、大体そういうのがトレンドという形になっていますよね。一から自社で全部やるっていう積み上げ型ではないと思います、時代が。

そのような尖った人材は、会社のなかで、担当の事業部長なり、事業企画室長なりがその個性をよく理解したうえで、組織に取り込んであげるということが重要かもしれないですよね。

今、企業内でどのようにベンチャーを立ち上げるかどうかということが、ひとつの大きな課題かと思いますが、これがなかなかうまくいっていないように見られます。風土や慣習にそぐわないというのもあるのかもしれません。実情としては、まだまだ多くの企業では模索中といえるのではないでしょうか。

森宮
先日、企業の開発・技術部門の役員クラスの方々の会合にオブザーブで参加させていただいたのですけれども、皆さん口を揃えておっしゃるのは、新しいものを作るための組織作りとか、若い人達をどのようにして、新規のビジネスを立ち上げるような環境に持っていくかということで、みなさん悩まれていることがわかりました。外部でそのようなリソースをどういうふうに探したらいいかというよりも、社内でなんとかしようという声の方が目立っていました。

細矢
おそらく正解はないですよね。

森宮
開発を成功させるために必要な要素とはなんでしょうか。

細矢
トップの強い意思と、その意思を支える現場の情熱と、あとはテーマそのものではないでしょうか。ものづくりにおいて、これまで外部環境の変化といえば、ハードが中心だったと思います。それが最近の新規事業はソフト寄りになってきているような気がします。

あらゆる技術がどんどんソフトを含めたものになっているから、全体としてはハードの技術の重要性が低くなっていることは間違いありません。だから、ハード&ソフトのソリューションを、どう事業としてやっていけるかというのは、どこの企業もおそらく、当たり前ですけど考えていることですよね。

経営が見定めるべきビジネスモデルの特性とは?

森宮
例えば、ものを作っている会社というのは、これまでガチガチにハード中心に動いてきて、ここに来て急に外部環境とか技術の進化とも言いますけれども、これからソフトですとか言われても、そこで人に染み付いた思考の癖とか、組織の構成とか、そういう慣習みたいなものっていうのがあるような気がします。

細矢
多分そこは変わらないと思います。ただ、例えばハードでも、いわゆるスマホのなかに入っている部品は、ソフトの領域とも近くもあり、厳然たるハードが強い部分も残っているのは間違いなくて、このような業界は、時代を引っ張っていっているともいえます。

自動車もそうだと思いますが、ハイブリッドモデルとかも領域が複雑になってきていると思います。あと、ビジネスモデルのなかでは、サービスモデルや廃棄モデルまで含めたところも、当然バリューチェーンのなかで考えているというのが出てきています。

ハードを川上から川下まで行くというビジネスモデルと、ソフト化というモデルと、あとは企業が培ってきた歴史ですよね。歴史で過去、現在、未来があるから、イノベーションといえども急な飛躍はできないじゃないですか。ですから、得意なところでどう生きるかどうかという方向付けを、経営として見定めていかなくちゃいけないと思います。会社によって特性が違うはずです。

森宮
経営者が判断を誤ると、ちょっと大変なことになりますね。

細矢
そうですよね。

経営者の判断の誤りで大変な目に合っている企業もありますが、僕は経産省の問題もあると思うんですよね。経産省の政策も時には誤ります。ただ賢い経営者は、そのときどきの国の政策にも付き合いながら、自社がどうしていくかどうかっていうのをしたたかに考えているような気がします。

関連記事

  1. 開発・技術戦略リーダー養成コース 講師インタビュー |(株)日本能率協…

  2. 中堅リーダー養成コース 講師インタビュー | (株)コンサルティング・…

  3. 開発・技術戦略リーダー養成コース 講師インタビュー |(株)日本能率協…

  4. 中堅リーダー養成コース 講師インタビュー | (株)コンサルティング・…

  5. 中堅リーダー養成コース 講師インタビュー | (株)コンサルティング・…

  6. 中堅リーダー養成コース 講師インタビュー | (株)コンサルティング・…