R&Dイノベーションリーダー交流フォーラム パナソニック 加藤氏 3/3

パナソニック株式会社 IS社
エナジー事業開発センター エナジー事業開発1部 部長 加藤 正樹

他社プログラムとの違いとは?

──R&Dイノベーションリーダー交流フォーラムと他の研修を比較したときに、何か違いはありますか。

このプログラムは、他ではなかなかないと思います。
単発のものはあるのですが、1~2日コースが多いと思います。半年と長い期間で受講できるものは少ないと思います。社内の選抜研修のようなものでは長いものがありますが。

社内のコースは、技術職だけでなく、営業・生産・品質・総務・経理なども集められ、MBAやビジネスコース的な、アカウンティングなどを含めた実践的なものですと、比較はできません。

このプログラムは、R&Dが対象なのか、イノベーションが対象なのか、リーダーシップが対象なのか、セミナーなのか、交流なのかという点で、最初は戸惑いました。ですが、受講する中で「これは学びの場というよりは、気づきの場なのだな」ということが分かってきました。

サブリーダーの加藤先生からは、スリーエムの大久保先生の話に近い、心理学の話をしていただきました。人間は言語でコミュニケーションをするので、口から出た言語を耳に入れて理解しようとします。

言語を発している側の「つもり」と、言語を受け取った側の「理解」には、ズレが生じます。
私は、夫婦間でいつも起きています(笑)。

──コミュニケーションは受け手が決めるという原則がありますよね。

そうです。きちんと相手に伝わる言語を発しなければなりませんし、ビジネスの場面では、聞く側もしっかり聞く姿勢を持つことが大事だというお話が、非常に腹落ちしました。書き言葉でも同じことが言えると思います。

ところで、今回のフォーラムはイノベーション視点とリーダーシップ視点のどちらもと言いつつ、イノベーション視点がもう少しあってもよいかなと思いました。

──ここは本当に私たちもいつも苦慮しているところです。イノベーションは少し漠然としている部分もあって、会社や業態によって捉え方も全く違うのですが、基本はリーダーシップ研修だと思っています。

ただ、同じ悩みや課題を分かち合えるものにしたいというのもあって、同じ開発分野や技術分野の方々で組織するプログラムにはなっていますし、ゲストもそこを意識しています。
そういう意味で申しますと、今年度は決して技術だけの話ではない、ゼロから価値を生み出すために悪戦苦闘した話など、少し技術から離れた話を早い段階で入れたりして、イノベーションをもう少し強める予定です。

第6回目のゲストだったソニーの島田さんのお話しがまさにそれでしょうね。
どうやって産業創出していくかというからくりのお話でした。いわゆる顧客価値と、それをビジネス化していくというところにフォーカスされていました。

それに関連した内容では、ハーバードビジネススクールのクリステンセン教授の『ジョブ理論』に理解の助けを求めました。
イノベーションの目的である顧客にとっての新たな価値創造という観点で非常に刺さる内容でした。

私は、フォーラムの中で自分が学びの助けになった書籍を他の受講者の皆さんにシェアさせて頂きましたが、フォーラムの中でもいろいろな教科書的な書籍をご紹介頂けたら良いなと思いました。

課題図書の必要性とは?

──課題図書のような感じで、先に読んでから集まってください、というのも良いですね。

そこまではしなくても、学ぶ気がある人は自分から学ぶのだと思いますが、ドラッカーやクリステンセンなどの本を紹介していただけると、受講者間で知識ベースを合わせることができると思います。

われわれは国数英理社は教科書として学びますが、企業戦略やイノベーションやリーダーシップなど、いわゆるビジネスについては、定番教科書として体系立った説明を受ける機会はありません。

──私が人事のコースなどをやっていたときにも、必ず課題図書を出していますが、興味がない人は読みたがりませんね。

1年間で7冊8冊、多い時は10何冊課題図書が紹介されます。
1年間コースの受講者は「あれから本を読むようになりました」という人が結構増えました。
本を読むことで理解が深まったり、自分の業務に展開したり、誰かの講演などを聞きに行った後も、課題図書が非常に効いたというのは言っていました。

当社としては、松下幸之助創業者の書籍を1冊入れてほしいですね(笑)。

──もちろんです。基本中の基本ですね。

松下幸之助歴史館がございますので、大阪に来る機会があれば、ツアーの一環に入れていただいたら良いと思います。宣伝ですね(笑)。

受講する方へのメッセージ

──このプログラムを加藤さんの言葉で紹介するとしたら、どんな感じになりますでしょうか。

本音を言うと、他の人に受講してもらいたくないですね。
皆に知らせないで、私だけのものにしておきたいという感じです(笑)。

それは冗談として、新しいものを作っていく中で、誰しもが直面する壁を乗り越えるヒントがここにあるのでとても有意義ですよ、とお勧めするでしょう。

──ありがとうございます。では、それをキャッチコピーにさせていただきます。

やはり周囲をどう巻き込んでいくのかというところで、諸先輩方がご苦労されたお話や、一緒に受講する仲間のお話、コースリーダーの林先生のお話などから、多くの気づきが必ずありますと太鼓判を押します。実践できる気づきが必ずあるということをお伝えして、参加をお勧めします。

──ありがとうございました。

~3/3~

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